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株式会社日立プラントテクノロジー

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CSRダイアログ

当社グループでは、未来を担う子どもたちが、ひとりでも多く理科を好きになってほしいという願いから、当社グループの特色を活かしたオリジナルの環境・理科教室「英知ピーティー学園」を行っています。2009 年度からはUAE(アラブ首長国連邦)や中国など、海外でも実施してきました。
今回は、子どもの理科教育に関わる3 人の専門家に、この活動のビデオをご覧いただき、当社グループのスタッフ2 名との対談という形で、「英知ピーティー学園」や子どもの理科教育についてお話いただきました。

子どもたちの理科離れの理由は

[写真]上から 辻 幸雄さん 矢治 健太郎さん 豊田 倫子さん

司会
まず、いわゆる「理科離れ」の問題について、どのように感じておられますか?
辻さん
小学生の大半は「理科好き」との統計もあります。私は、「理科離れ」というのは、実は「数学離れ」からきているのではないかと考えています。物理などで、計算式が絡み始めた頃から次第に興味が薄れていくという現象が起こっているように感じます。
矢治さん
理科離れは小学校の段階では起こっていないと思います。豊島区の小学校を見ていても、科学館へ出掛けて行っても、小学生は熱心に質問をしてきます。
豊田さん
当館を見ましても、理科好きの子どもは少なくありません。特に小学校高学年の子どもは、目をキラキラさせて説明を聞いています。ただ、一方ではまったく興味を持たない子もいて、理科好きの子と嫌いな子の差が、昔よりもハッキリしているように感じています。
司会
どうしたらもっと興味を持ってもらえるのでしょうか?
豊田さん
私たちの日常生活の中にも、「科学は深く関わっている」というところを、もっと知ってもらえれば、理科離れは少なくなるのではないでしょうか。学校へ出前授業をする際にも、子どもたちが、家に持ち帰ってご家族に話したくなるような内容を盛り込めれば、興味もふくらんでいくのではないかと思います。
司会
先日の豊島区の小学校での実験授業では、見学されていた保護者の方からの質問が多かったですね。
山田さん
テーマは「水の浄化」だったんですが、みなさん非常に興味を持たれたようでした。面白かったのは『うちのお風呂の水も、こうしてキレイにしたら明日も入れるんじゃないかな』という意見が出たりして、広がりを感じました。
八木さん
テーマが、暮らしとは切り離すことの出来ない、身近な「水の浄化」だったこともあって、みなさん興味を持たれていました。日常の生活ともっと密接に関係するようなテーマを、企業側が提案できればいいんだろうなと感じました。

理科教室のあり方とは

[写真]英知ピーティー学園の風景

司会
当社グループは民間企業の社会貢献活動として、「子ども向け環境・理科教室」を続けているのですが、それについてはどう感じられますか?
辻さん
企業のこのような活動に対する情報を、もっと外部へ発信することが大事ではないでしょうか。
また、内容的に中学生向きのテーマも多いので、中学校へ向けての発信があってもいいのかなと感じています。
私が中学生だったら、バラスト水の問題なんか非常に勉強になるし、調べたいと思いますね。ただ、そうなると1時間、2時間では足りない。すでにやられている熱気球の実験なんかも、熱気球を作るところから始めるのもいいのではないでしょうか。作ることから始めると、失敗もします。失敗をして確かめられることもたくさんあると思います。途中で試行錯誤をしないと、子どもたちは考えません。そのためには時間的な余裕も必要ですね。
山田さん
理科というのは世の中の理というか、例えば、水は上から下へ流れるとか、力をどう加えたらどう伝わるとかが基本です。でも子どもたちは、まだいろいろな理を理解しきれていません。時間をかけて何かをつくり出す喜びを、伝えて行く必要があると思います。
子どもたちがある程度時間をかけてでも何かをつくることで、初めていろいろな理が分かるというような(出前)授業にしていけたらと思います。
司会
矢治先生が取り組まれている活動について、お話ししていただけますか?
矢治さん
始めて5年くらい経ちますが、立教大学理学部では、前々から「子どもたちに理科に対する興味を持ってもらう」ことを目的として、豊島区の小学生向けに実験教室をやっています。その延長で豊島区との理数教育連携というのが始まりました。
最初は豊島区の小学校、中学校に協力をしていただくということで、私自身が豊島区内の学校を行脚した結果、先生方も快く受けてくださり、今では、理科の授業だけではなく、豊島区立の小学校の科学クラブでの実験、文成小学校でのサイエンスフェスタへの出展など、活動の場を広げています。
また、学生たちも、それらの活動を一過性のもので終わらせるのではなく、継続していこうということで「立教理科工房」というサークルを自分たちで立ち上げました。
これは私たちにとっては予想外のことだったのですが、このサークルが立ち上がったことで、板橋区の科学館とか小学校の科学クラブで実験授業をすることになるなど、学生達の活動の場も増えてきました。それはとても大事なことだと思っています。

社会とのつながりが見える理科教育を

司会
今後の理科教育についての、ご意見や抱負などをお聞かせいただけますでしょうか?
豊田さん
理科教育について、私が心掛けていることがあります。まずは、社会とのつながりを大事にしたいということです。そして、科学も完璧ではないですから、いいところもあれば悪いところもある訳で、悪いところに対しては、今度はそれをクリアするためにはどうしたらいいのかというように持っていけたらと、常々考えています。
山田さん
バラスト水の浄化システムというのは、菌類とかプランクトンを、言ってみればゴミとして取り除いてしまうという技術なんですが、ある子どもが、「そのまま殺してしまうのか、なんとか海に返せないのか」と言うんです。その言葉に感動しましたが、非常に答えに困りました。
確かに、技術には良いところも悪いところもある。科学技術の中には多くを守るためには、どうしても犠牲になる部分が出てくることもあるということを、うまく説明できればなあと痛切に感じました。また、逆にそういう犠牲を出さないようなシステムを作っていくモチベーションを、我々は持たなければいけないということを、子どもたちから学びました。
辻さん
私は、民間企業の人が、例えば、日立プラントテクノロジーさんなら「水の浄化システム」という技術を使って仕事をしていることを、アピールしてもらいたいと思います。
私は常々、子どもたちに「これはキャリア教育だ」ということを言っています。つまり、企業の中には、科学の素晴らしさを教えようとしている方が大勢いる。そのことを、学びなさいと。科学だけを学ぶのではなく、そういう仕事に携わっている人間を学びなさいと、子どもたちには話しています。

[図]KIDS Report

矢治さん
いろいろなタイプの子どもがいます。学校の中だとあまり目立たないけれど、外に行くと元気になったりする子どもとか。
豊島区の小学校の科学クラブでも、調べものを一生懸命やってくる子どもとか、実験になると目をキラキラさせる子どももいるので、企業などにもっと積極的に関ってもらい、子どもたちの好奇心を喚起する企画を立ててほしいと思います。
司会
当社グループは、今後も、いろいろな方達と連携しながら、子ども向け環境・理科教室をはじめとした様々な社会貢献活動を行っていこうと思います。今後とも、ご支援よろしくお願いいたします。本日は、みなさんありがとうございました。

アンケートのお願い

日立プラントテクノロジーグループCSR報告書2011をお読みいただきありがとうございました。
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